インクが出ないときの対処法

しばらく使わなっかった万年筆。いざ使おうと思ったらインクが出ない!

そんなときでも、慌てず騒がずできる対処をしましょう。

インクを入れたまま何年も放っておいたとか、入れていたインクが顔料インクだったりなど、よほどひどい詰まり方でなければ、だいたい回復します。

ここでは、万年筆をなるべく痛めない対処法をご紹介します。

 

対処の流れ

インク詰まりに限らず、万年筆のトラブルには自分で対処できることと、やってはいけないことがあります。

やってはいけないことというのは、

  • 分解する
  • 薬品を使って洗浄する

など、一歩間違うと万年筆を痛めるようなことです。

一方、自分で対処できること、というのはだいたい一つしかなくて、「洗うこと」です。

やってはいけないことをやってしまうと、メーカーの保証が受けられなくなる場合があります。

どうしようもなくなってメーカーに修理を依頼したものの、保証外ということになってしまうこともありますので、分解や薬品の使用は絶対にしないでください。

まず自分でできる対処をして、それでも回復しないときには、ペンクリニックに持って行って診てもらうか、メーカーに修理を依頼することになります。

ペンクリニックでは、簡単なメンテナンスなら無料で、ペンクリニックで対処できないような修理は有料となります。

インクが出ないときには、

  1. ペン先までインクが来ているか調べる
  2. 繰り返し洗ってみる
  3. ペンクリニックに持ち込む

という流れになるでしょう。

ペンクリニックの開催予定は、一部ではありますが当サイトの万年筆イベント予定でご紹介しています。

 

ペン先までインクが来ているか調べる

まず、インクが詰まっているのか調べてみます。

ティッシュを丸めて、ペン先にかる~く押し当てます。ごく軽くで大丈夫です。

ペン先までインクが来ていれば、じわ~っとティッシュにインクが染みこんでいきます。

全くインクが染みこんでこないなら、そこまでインクが来ていないということです。

逆に、インクが染みこんでくるようなら、そこまではインクが来ているということになります。

 

洗う

インクが詰まっているようなら、対処はとにかく洗うことです。

洗うといっても、ゴシゴシこするのではなく、詰まったインクを水に溶かして流すということです。

まず、詰まったインクを水に溶かしましょう。

用意するものは、

  • 汚れてもいい容器(コップなど)
  • 汚れてもいい布・ティッシュ(トイレットペーパーは☓)

お使いの万年筆がカートリッジを使うタイプでしたら、首軸を外してください。

少しもったいないですが、カートリッジはインクが残っていても外して処分してしまいます。

吸入式やコンバーターの場合、長期間使わなかったのなら、残ったインクは捨ててしまいます。

吸入式は首軸が外れませんのでそのまま、コンバーターもそのままで構いません。

 

汚れてもいい容器に、水かぬるま湯を入れてください。

ぬるま湯のほうが効果がありますが、プラスチック部分が変形する恐れがあるので、熱湯はダメです。

カートリッジ式の場合、外した首軸を容器の底に沈めます。

この時に、上から容器に「ポチャンッ」と放り込むと、ペン先を痛めるかもしれませんので、静かに沈めてください。

この状態で一晩放置します。時間をかけてゆっくりインクを溶かしていきます。

一晩たったら容器から取り出して、カートリッジを差し込む側から蛇口の水を細く垂らしてみます。

ペン先から水が流れ出てくるようならOKです。そのままインク色がなくなるまで水を流します。

この時に、決してペン先をゴシゴシこすらないでください。水を流すだけです。

もし、ペン先から水が流れ出て来なかったら、本格的に詰まっている恐れがありますが、念の為にもう一晩ぬるま湯につけてみてください。

 

吸入式やコンバーター使用の場合はもっと簡単で、容器に水かぬるま湯を多めに入れて、そこにペン先を突っ込んで水を出し入れするだけ。

この時に、水が吸い込めない・吐き出せないということがあれば、無理にやらず、カートリッジ式と同じように一晩つけておきます。

私はペン先を容器の底につけるように立ててます。乱暴にするとペン先が曲がるので、静かに丁寧に扱います。

その後、水を吸い込んでは吐き出して……を繰り返します。

容器の水が汚れてきたら取り替えて、水が透明になるまで吸い込んでは吐き出して……を繰り返してください。

 

どちらの方式も、洗い終わったら、ペン先に布を軽く押し当てて水分を吸い取ります。

 

ペンクリニックへ

もし、これらをやってもインクが出ないとなると、私たち素人にはもうお手上げです。

ペンクリニックに持って行って診てもらうようにしましょう。

万年筆を持っていって、「インクが詰まってしまいました」と伝えれば、ペンドクターが分解清掃してくれます。

そこでも対処できないような原因が見つかれば、メーカー修理、ということになるかと思います。

ペンドクターはプロなので、ペン先をあっさりバラバラに分解してしまいますが、決して真似してはいけません。

 

ざっとインクづまりが起きた時の解説を書いてみました。

参考になりましたでしょうか?

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。