カスタム823
重量級の一本。他にはない独特な機構。
大型の万年筆で、本体の大きさもさることながら、14金製のペン先も大型です。
パイロットでの分類で、15号という大きなものがついています。ちなみにカスタム74は5号。
カラーバリエーションは透明ブラウンと透明ブラック。
一部ショップで限定品として透明クリアーの計3色のみという変わった設定。
私は透明ブラウンにしました。他にない独特の色合いです。
天然石のスモーキークォーツに近いでしょうか。
一方、透明ブラックの方は、スモークがかった黒色です。
P式吸入機構
色も独特なら、機構も独特です。
インクを胴軸内に吸い込むタイプですが、普通の吸入式ではありません。
「プランジャー吸入機構」というもので、負圧を利用して、インクを一気に吸い上げるというしくみです。パイロットでは、「P式吸入機構」と呼んでいます。
大量のインクを一気に吸い上げるので、見ていて面白い。インクの補充が楽しみになるほどです。
カスタム823には、インク止めの機構が内蔵されています。
首軸内で、インクがペン先に行かないように栓をしてしまう物で、尾栓を閉め込むことで、インクが胴軸内からペン先に送られなくなります。
この仕組みのため、カスタム823は書き始める前に、尾栓を緩めてインクの出口を開けてやるという1ステップが必要です。
とはいえ、尾栓を閉めたままでもペン先に残ったインクだけで結構な量が書けます。
ちょっとしたメモなら十分ですし、ノートの半ページ~1ページ位なら尾栓を閉めたままでも大丈夫です。
私もたまに尾栓を開け忘れて、インクが切れてはじめて気づくこともあるくらいです。
大容量インク
大型の万年筆ですが、この太い胴軸にインクを吸入すると、ちょっとやそっとじゃインクを使いきれません。
私が選んだのはBニブということで、インクの減りは早いはずなのですが、それでもなかなかインク切れになりません。忘れたころにインク切れ、といった感じです。
じっくり書く
太いペン先であることもあり、サササ~ッと早く書くより、重さを活かしてゆったり書く方が向いているように思います。考えをまとめながら書いたり、何かのアイデアを紙に書きだしたりする時に重宝しています。
価格の目安
ひと揃えの値段はどのくらいかご紹介します。
カスタム823は吸入式の万年筆ですので、カートリッジインクやコンバーターは使用できません。必要なものは、本体とインクだけです。
ケース1:本体(通常色) + ボトルインク(通常インク)
本体 パイロット カスタム823 | 31,500円 |
インク パイロット ボトルインク(70ml) | 1,050円 |
合計 | 32,500円 |
インクは70mlをチョイス。このボトルインクは、内部にインク溜めがついていて、吸入に適した構造になっています。カスタム823を使うなら、このボトルインクがおススメです。
ブルー、ブルーブラック、ブラックの3色から選べます。
ケース2:本体 (通常色)+ ボトルインク(色彩雫シリーズ)
本体 パイロット カスタム823 | 31,500円 |
インク パイロット ボトルインク(色彩雫シリーズ) | 1,575円 |
合計 | 33,075円 |
インクにパイロットの色彩雫シリーズを合わせたケースです。多彩な色を選ぶことができます。
別ブログでカスタム823のレビューを行っております。
どうぞご覧ください。↓